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適当に駄文。 書き物は妖怪メイン・・・でもないかも。 TRPGとか電源ゲーとかの話も。
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森見登美彦著「宵山万華鏡」
「きつねのはなし」読んで気に入った作者だったのでふと手にしてみたが、これはよい。
現実と幻想の入り乱れる宵山の祭。まさに万華鏡。

作中一の名言:「ありがとう。期待以上のデキだ。さっぱり訳がわからん。素晴らしい」

+ + + + + + + + + +
「宵山姉妹」
最終章「宵山万華鏡」とセット。にして全体の入り口。
宵山の祭で迷子になり、姉を探して祭のなかを彷徨ううちに、あやかしの領域に足を踏み入れかけた少女の話。

「宵山金魚」
次章「宵山劇場」とセット。
生まれて初めて宵山の祭にやってきた男がまきこまれる、理解不能・意味不明のあやかしの祭。

「宵山劇場」
前章「宵山金魚」とセット。
宵山の祭を知らぬ男を、ただ無意味に無目的に騙すため、荒唐無稽な偽の宵山を作り上げる裏方たちの話。
ああ、なんだ作り物・妄想かと思わせておいて、できあがった代物は実は・・・まあ登場人物たちには分からぬ話。

「宵山回廊」
次章「宵山迷宮」とセット。
かつて宵山の祭で娘を失った男性、そしてその姪がのぞいた、あやかしの領域の一端。
宵山姉妹のBADEND版を見た人々、と評すのは乱暴すぎるか。

「宵山迷宮」
前章「宵山回廊」とセット。
何度も続く宵山の夜に囚われた男性。そして彼もあやかしの領域に・・・は踏み込まない。
おそらく作品中もっとも大きな鍵を握る話。

「宵山万華鏡」
初めの「宵山姉妹」とセットにして、現実と幻想の宵山をしめくくる話。
宵山の祭りで見失った妹を探して、あやかしの領域をくぐりぬける少女の話。
これまでの章で出てきた幾つかの言葉を、まとめあげるのではなく、まさに万華鏡のように散りばめた章。
やはり「…金魚」との対比が良い。

というわけでお気に入りの一冊になりました。
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双葉稀鏡
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自己紹介:
いつもは別のハンドルを使っている。
某MMOの属性武器の通称と同じなのは嫌なので、こっちを名乗る。
某大学RPG研究会OB。
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